SPACE RECORD · TOKYO
東新宿テラスハウス
古い一棟に、
必要とされる暮らしを。
東新宿で取得した古い一棟を、どう生かすか。住宅として貸す、改修して売る、民泊の可能性を探る。いくつもの選択肢を検討した先に、五つの個室を持つシェアハウスという計画が生まれました。
そして募集の過程で見えてきたのは、社員の住まいを一棟で確保したいという需要。空間を整え、使われ方を見直し、社員寮としての賃貸から次の所有者への売却につながった事例です。

PROJECT STORY · 用途を考える
改修を始める前に、
誰のための一棟かを考える。
購入した老朽住宅の立地を、どう生かすか。一般住宅としての賃貸、改修後の売却、民泊の可能性まで、複数の運用方法を調べ、比較しました。
調査を経て選んだのは、五つの個室を備えたシェアハウスへの改修です。一人ひとりが過ごす場所と、日常に必要な設備。その両方を一棟の中に組み込む計画へ進みました。
RENOVATION · つくり直す
骨組みが見える段階から、
日々使う住まいへ。
既存の内装を大きく撤去し、骨組みが見える段階まで戻して整え直した改修。限られた部屋の広さの中でも、設備、家具、照明、布のしつらえまで丁寧に重ねていきました。
ここに残るのは、完成した部屋だけでなく、天井内部や下地が見える途中の記録です。住み始めた後には見えなくなる過程も、この一棟の物語の一部として紹介します。

比較写真は「工事途中」と「仕上がり」です。着工前の原状写真ではありません。撮影位置や光の条件も異なります。
01 · 窓辺の居場所
工事の途中に見えた窓が、暮らしの背景になる。
途中の写真には、壁の下地と床の養生、窓まわりが写っています。仕上がりの写真には、青いソファ、机、椅子、ラグ。窓のある場所が、座る・書く・ひと息つくといった過ごし方を受け止める場へと整っています。


同じ窓辺の工事途中と仕上がり。撮影方向と引き戸の開き方は異なります。
02 · 上下をつなぐ場所
通り道にも、住まいの表情を。
工事途中の階段には、踏板を覆う養生が残っています。仕上がりでは木の段鼻と白い壁面が見え、曲がり角に花器が添えられています。部屋の中から上下階を行き来する場所まで、木と白を基調としたしつらえが続きます。


同じ階段を異なる高さ・画角から撮影しています。
03 · 日常を支える設備
設備が納まり、使う場所になる。
途中の写真には、壁面の下地、窓、給排水の位置が見えます。仕上がりでは洗面器と水栓、鏡付き収納、床と壁の仕上げが納まっています。室内の印象に加えて、毎日使う設備のある場所が整っていく過程を残した記録です。


同じ洗面スペースの工事途中と仕上がりです。
ROOMS & DETAILS · 暮らしを整える
小さな部屋にも、
暮らしの手がかりを。
ベッドで休む、机に向かう、椅子に腰を下ろす。家具・家電を備え、個室のしつらえからキッチンまで、入居後の生活を具体的に思い描ける空間へ整えました。写真は完成時の室内で、全五室を網羅したものではありません。




OPERATION · 実際の需要に合わせる
五つの個室が、
一棟の社員寮になる。
完成後、貸し出す過程で見えてきたのは、周辺で社員用の住まいを確保したいという需要でした。プロジェクト担当者の振り返りでは、個別のアパートを複数借りる負担に対し、家具・家電がそろった一棟をまとめて借りられることが、借り手にとって魅力になりました。
そこで、実際の運用は社員寮としての一棟賃貸へ。五つの個室を持つ構成を生かしながら、募集時に得られた反応に合わせて、貸し方を調整しました。
木の表情


NEXT OWNER · 次の所有者へ
需要を捉え直し、
次の所有者へつなぐ。
その後、この物件は長期賃貸を目的とする買い手へ売却されました。担当者によると、賃貸時の収入が買い手の評価につながったといいます。
この事例で大切にしたのは、調査と改修を進めながら、実際の需要に合わせて運用を見直すこと。空間の整備と貸し方の検討をつなげた、一棟の再生記録です。
経緯はプロジェクト当事者の説明に基づきます。写真は当時の施工途中・完成時の記録です。